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コラム

昨年度の所得税調査3万件増え82万7,000件―国税庁
10月20日
国税庁が今年6月までの1年間(平成19事務年度)に全国の税務署が実施した所得税調査の状況を公表しました。それによると、調査件数は前年度より約3万件も増えています。

所得税の調査には、高額・悪質な不正計算が見込まれるものを対象に深度ある調査を行う特別調査・一般調査と、申告漏れ所得等の把握を短期間で行う調査「着眼調査」、計算誤りや所得控除などの適用誤りがあるものを是正する「簡易な接触」があります。このほど国税庁が公表したそれらの調査件数は、特別調査・一般調査が6万件(前事務年度6万3,000件)、着眼調査は17万5千件(同18万3,000件)、簡易な接触は59万1,000件(同54万9,000件)でした。合計で82万7,000件(同79万5,000件)にのぼります。

そのうち申告漏れなどの非違があった件数は、59万2,000件(同57万5,000件)でした。申告漏れ所得金額を見てみると、総額9,635億円(同9,166億円)で、このうち特別調査・一般調査によるものは5,828億円(同5,337億円)、着眼調査によるものは3,371億円(同3,281億円)、簡易な接触によるものは436億円(同548億円)でした。追徴税額は、総額1,322億円(同1,243億円)で、このうち特別調査・一般調査によるものは1,121億円(同995億円)、着眼調査によるものは159億円(同153億円)、簡易な接触によるものは42億円(同95億円)となっています。1件当たりの事業所得の申告漏れ所得金額が高額な業種は1位が貸金業(2,957万円)、2位病院(2,830万円)、3位風俗業(2,100万円)となっています。
自民税調の証券優遇税制延長決定に財務省は考え方変えず
10月20日
来年度税制改正の内容のつめを行っている自民党税制調査会が、上場株式などの配当や譲渡益への所得税率について、来年以後も現行の一律10%を継続することを決定しました。

上場株式などの配当や譲渡益に対する証券優遇税制の2009年1月以降の延長は、麻生太郎首相が指示した追加経済対策に関連したもので、自民党税制調査会正副会長らによる会議で決まったものです。したがって、来年から適用される予定だった上場株式などの年間500万円以下の譲渡益と100万円以下の配当金にかかる10%特例税率は帳消しとなります。

気になるのは、証券優遇税制を廃止して原則の20%税率に戻し、金融所得一体課税を目指していた財務省の対応です。財務省の杉本和行事務次官は、記者会見で「現在におきましてはまだ総理から指示を受けて与党内で検討が行われている段階だというふうに理解している。まだ私共として何か申し上げる段階ではない。ただし、一般論として、金融証券税制については20年度税制改正において『金融所得課税の一体化』に向けた措置を講じたところなので、こうした取り組みをさらに進めていく必要があると考えている。また、簡素で分かりやすい仕組みが重要。いずれにせよ今後年末に向け関係者の意見を踏まえつつ、政府・与党で検討していくことになると考えている」と語り、様子見の姿勢を崩していません。